Outline概要

Greeting研究科長挨拶

研究科長挨拶

研究科長 垣塚 彰

生命科学研究科長からの挨拶

生命科学研究科は、理学、農学、薬学、医学等の枠組みを超えて、生命現象に関わる新たな知の発見とそれを遂行する人材の育成を目的として掲げ、生命科学を研究・教育対象とした我が国初の独立研究科として1999年に設立されました。以来昨年度末までに、修士課程修了生1,221名、博士号取得者363名を輩出し、それら卒業生は、生命科学研究と関連分野を超えて産業界の発展に貢献しています。これは、生命科学研究科の研究と教育に携わってきた教職員の喜びとするところです。

 私は、生命科学研究科の最大のミッションは、優れたPh.D. (博士号)取得者を養成することであると考えております。本概要を読まれる方の大部分が、本研究科への入学希望者であると思いますので、それらの方に向けて、Ph.D.を取得するということに対する私の考えを以下に書きます。

 私が医学部生の頃、将来は海外で働いてみたいという強い気持ちがありました。日本の医師免許は海外では通用しないので、研究者として海外に出ることを考えました。そのためには、Ph.D.を取得する必要があることが解り、卒業後、すぐに大学院に進学して、Ph.D.を取得しました。私は、Ph.D.を説明するのに、車の運転免許証にたとえて話しています。例えば、F1ライセンスがあれば、世界中のサーキットでF1カーを走らせることが許されます。同様に、Ph.D.を持っていれば、世界中の大学、研究所で研究に従事することが許されます。こんなに自由に好きなことができる資格は他に無いと思います。私は、Ph.D.取得後、米国のソーク生物学研究所にポストドクとして採用され、念願の海外生活とかけがえの無い経験をしました。私の人生の中で、最も楽しかった期間のひとつです。

 では、どのようにすればPh.D.を取得できるのでしょうか? Ph.D.を取得するためには、あなたがわくわくする宝物を見つける必要があります。それは、幼いころ、綺麗なビー玉とか貝殻とかを見つけてわくわくしたことと似ています。ただ、この宝物には少し条件があります。それは、「世界で初めて」という要素を持っていることです。そして、この宝物を見つける方法が実験です。実験を沢山すればするほど、早く宝物が見つかります。特に、予期していなかった結果が出た時は、大きな宝物に近づいているかもしれないので、実験結果をしっかり検証する必要があります。

 あなたの宝物が見つかったら、今度はその宝物を他の人にも教えてあげましょう。それが論文を書くということです。論文を書くには、少し面倒な作業が必要ですが、研究室の先輩や先生に教わることができますので、全く心配ありません。論文が発表された後は、それを元に学位論文を書いて、審査をパスすればPh.D.取得となり、あなたは世界中の大学、研究所で働く資格を得ます。後は、経験を生かして、どんどん新しい宝物を見つけ、さらに論文を書いていく。これが研究者の仕事です。楽しいですよ。たとえ、研究者にならなくとも、世界で誰も知らなかったことを見つけたという経験と自信は、どんな仕事にも大いに役立つことを請け合います。ですから、大学院では、実験をいっぱいして、あなたの宝物を発見することに全力で取り組んでください。そして、宝物が見つかったら安心して、博士後期課程に進学してあなたの能力をさらに磨きあげ、Ph.D.を取得してください。その向こうには、あなたの予想を遥かに超えたエキサイティングな人生が待っています。是非、生命科学研究科に入学し、これからの人生の土台を築いてください。我々教職員は、あなたの努力と成長を全力でサポートします。

生命科学研究科の使命

  1. 世界最高レベルの新しい生命科学を推進できる人材の養成。
    新しい生命科学の知識と技術を習得させ、社会的自我をもった人材の養成をはかり、産業界、大学・研究所、行政からの要望に応えます。
  2. 新しい生命科学を駆使し、地球環境保全と人類の福祉と幸福を目指す人材の養成。
    従来の理学、農学、医学、薬学分野の知識と技術を統合し、複雑な生物圏を理解し、21世紀の人間社会に貢献できる人材を養成します。
  3. 生物が示す多彩な生命現象を高次機能として捉え、その高次機能を追求する人材の養成。
    21世紀の福祉と幸福を目指す社会において、人類と他の生命体との調和のとれた人間社会を営むための指導的立場に立つ人材の養成に応えます。

これらの使命を達成するために2つの専攻は有機的に結びつき、独自の視点をもちつつ独創的な研究と教育活動を行います。

生命科学研究科の方針

  1. 次世代への高度な生命科学を身につけた人材の養成
    次世代の人類が直面する様々な未知の課題に柔軟に対応する独創的、創造的な能力を身につけた新しいタイプの人材を養成します。
  2. 人材養成を通じた社会的自我の確立
    研究科構成員の独自な学問的背景と未来への展望に基づき、従来とは異なる多角的な教育効果の評価体制を構築し、健全で公平な批判精神を培うことを目指します。
  3. 教員人事の活性化と弾力化
    各研究分野の活発な交流に基づき、新たな生命科学を展開するための独自の研究を推進・開拓します。
  4. 特任・特命教員制度やポストドク制度の活用とその業績評価
    国際的な生命科学者を集中的に養成するために現存の制度を最大限活用し、学生に対する指導者の数を従来の研究科以上に確保します。

ページの先頭へ