井上慎子 元修士課程学生、國本完 元修士課程学生、大神貴史 元修士課程学生、冨田由妃 教務補佐員、井上佳祐助教、山岡尚平准教授、荒木崇教授、河内孝之教授らの研究グループが、東京大学大学院総合文化研究科の渡邊雄一郎教授、岡山理科大学理学部の濱田隆宏准教授らのグループなどとともにおこなった陸上植物の有性生殖への切り換え機構に関する研究成果が、10月7日発行の「Current Biology」誌に掲載されました。

井上慎子 元修士課程学生(2018年3月卒業)、國本完 元修士課程学生(2018年3月卒業)、大神貴史 元修士課程学生(2015年3月卒業)、冨田由妃 教務補佐員、井上佳祐助教、山岡尚平准教授、荒木崇教授、河内孝之教授らの研究グループが、東京大学大学院総合文化研究科の都築正行助教、渡邊雄一郎教授、岡山理科大学理学部の濱田隆宏准教授(研究当時 東京大学大学院総合文化研究科助教)、広島大学総合生命科学研究科の嶋村正樹准教授のグループとともにおこなった陸上植物の有性生殖への切り換え機構に関する研究成果が、10月7日発行の「Current Biology」誌(29巻19号)に掲載されました。
 マイクロRNAの1種であるmiR156/529ファミリーは、コケ植物から種子植物まで共有されています。種子植物の花はその中に雄、雌に相当する器官を作り、受精を成立させます。種子植物を用いたこれまでの研究から、SPLと呼ばれる標的転写因子の発現がmiR156/529ファミリーによって抑制されなくなることが、花を咲かせるスイッチとなることがわかっていました。一方、花は咲かせないコケ植物でも雄、雌それぞれの生殖器官を作り、受精を成立させますが、同様の機構が使われているかは不明でした。 われわれの研究チームは、コケ植物ゼニゴケにおいても通常の栄養成長期ではmiR156/529ファミリーがSPL2転写因子の発現を抑制していること、その抑制が環境刺激などによって解かれると雄と雌の生殖器官を作る有性生殖成長期への移行が促進されることを明らかにしました。これは陸上植物で共通する、生殖成長期移行のための分子スイッチを発見したといえます。本研究による成果は、陸上植物の生活環を共通原理から理解することに繋がり、また陸上植物の生活環制御技術の開発に繋がると考えられます。
 今回の研究は、東京大学のグループが主となっておこなわれたものですが、京都大学のわれわれのグループは、主に転写因子MpSPL2の役割を明らかにすることに貢献いたしました。
詳細は以下のリンクをご覧ください。

( Current Biology )
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(19)31008-5

( 京都大学 )
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2019/190920_2.html

( 東京大学 )
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0109_00220.html