a-2)培養細胞特異的遺伝子発現の解析


 病原菌感染誘導性タンパク質(PR-タンパク質)は病原菌の感染によって発現が誘導されますが、 培養細胞においては無菌で培養を行っているにもかかわらず構成的に著量蓄積することを明らかとしています。

 現在さらに、 PRタンパク質のなかで、PR-5d(Osmotin-like protein)遺伝子に着目し、 その発現制御機構ならびに機能について検討を行っています。

 これまでに、このタンパク質のエチレンによる誘導ならびに、 根・培養細胞特異的発現がプロモータ配列中のGCC box、ならびに このシス配列に結合するトランス因子(EREBP;ERF)に支配されることを明らかとしています (Plant Cell Physiol., 37(3); 249-255, 1996; Plant Cell Reports, 18: 173-179,1998; Plant Cell Physiol. 41 (1); 817-824, 2000 PubMed=10945353)。

(写真はPR5d遺伝子の組織発現部位をレポーター遺伝子GUS染色で示したもの。青く染まっている部分でPR5d遺伝子が発現していると考えられる。)


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