第5 回国際学生セミナーは、生命科学に携わる、大学院生やポスドクといった若手研究者同士が国や分野を越えて集い、積極的に研究交流する学術セミナーです。本セミナーは京都大学大学院生命科学研究科およびウイルス研究所の大学院生自身により企画、運営され、また本学の21世紀COEプログラム「先端生命科学の融合相互作用による拠点形成」の一環として行われます。本プログラムに所属する生命科学の幅広い分野から多数の発表が行われることに加え、海外からも若手研究者を招待し、さらに幅広い分野や背景をもつ人達が一同に集います。前回の第4回国際学生セミナーでは海外からの20名の招待者を含む41人の若手研究者が口頭発表を行い、110名がポスター発表を行いました。そして多数の人々の参加により活発な議論がなされ、若手研究者による学術交流の場として盛り上がりました。
本セミナーにおいて、大学院生やポスドクが自分自身の研究について発表および議論を行うことにより、自分自身の分野を含めた生命科学の多岐に渡る分野に関して、情報交換、研究経験の共有、交友関係の構築や、生命科学の現状と将来について話をします。特に今回は、異分野であっても互いに議論し理解し合えて生命科学全体が把握できるように、そして未来につながる意見交換や交友関係の構築ができるように、大学院生からなる実行委員により、本セミナーを以下の3つに分割しました。
・各研究室における「研究交流」
・データを交えて各自が研究を発表する「シンポジウム」
・異分野同士が少人数で研究内容を通じて学術交流する「グループセミナー」
このことにより各自が自分の研究を世界へ発信し、分野を越えた意見交換や、様々な分野の最先端の研究を聞くなど幅広い研究交流ができ、さらに様々な分野や国に属する同じ年代の研究者同士で互いに刺激し合い、交友関係を形成することができます。
このように本セミナーは若手研究者自身が将来の自分自身、そして生命科学全体の研究の進展につなげるべく、各自の研究を発表し、分野や国を越えて互いに議論する学術セミナーです。
このセミナーは学生の学生による学生のためのセミナーです。コンセプトは、国と分野を越えた若手研究者同士の活気ある研究交流です。現在、生命科学は目覚しい発展を遂げている一方で細分化されています。生命科学の今後の発展において他分野の知見や手法を考慮したり融合した分野ができたりすることは重要なことになるでしょう。そこで様々な国や分野の若手研究者(大学院生やポスドク)が一同に集い、生命科学の異なる分野を理解し、自らの研究の位置付けを明確にすると共に、生命科学全体の現状の潮流を把握するためのセミナーを大学院生自身が企画しました。生命科学の将来についても語り合い、今後の生命科学研究を担う人たちによる世界をまたにかける交友関係が構築できるセミナーを目指します。私達は、若手研究者自身が分野や国を越えて学術交流し、将来について議論することは非常に有意義で価値あることだと考えます。そしてこのセミナーで議論した生命科学研究の現況と未来に対する考察が今後の生命科学研究の進展に大きく貢献し、このセミナーを通じて得られた交友関係で結ばれた人達が生命科学研究を引っ張っていくことを期待いたします。