結果の詳細ファイルで、Peptideファイルは2種類ご用意いたします。
Peptideファイルの構成について、ここでは、「Peptide_SameSet例.xlsx」「Peptide例.xlsx」を例にとってご説明いたします。
これらは、サンプルがA、Bの2種類で切り出し数が3個ずつの場合のファイルです。シート「A」、「B」は、サンプルA、Bの結果をシート毎に分け、ゲル番号1〜3の結果を上から並べて、行ごとにシグナルの詳細情報、ヒットしたペプチドの情報を記載しています(各パラメータについてはこちらをご覧ください)。
データベース検索による蛋白質同定法においては、まず、個々のシグナル(MS/MSスペクトル)からアミノ酸配列を同定しますが、アイソフォーム等でそのアミノ酸配列を持つ蛋白質が複数個存在する場合があります。この場合、他に特異的なアミノ酸配列がヒットしなければ、それらの蛋白質の区別ができず、複数個の蛋白質が候補となります。例えば、「Peptide_SameSet例.xlsx」のシート「A」の3行目から47行目は45個のペプチドがヒットして、「Ribose-phosphate pyrophosphokinase 2」という蛋白質が同定されたことを示していますが、この45個のペプチドだけでは「Isoform 2 of Ribose-phosphate pyrophosphokinase 2」と区別がつかず、48行目から92行目にも同様のペプチド情報が記載され、結果的に2種類の蛋白質が同じプロテインスコア(スコアについて)で同定されます。両者はprot_hit_numがそれぞれ「1」でナンバリングされ、このようにprot_hit_numが同じ数字のものはヒットしたペプチドだけでは区別がつかないことを意味しており、Mascotのソフト上ではsame-set proteinsと呼ばれます。「Peptide例.xlsx」のファイルでは、「Isoform 2 of Ribose-phosphate pyrophosphokinase 2」は省略され、「Ribose-phosphate pyrophosphokinase 2」のみが記載されます。
このように、same-set proteinsを含んだPeptideファイルとsame-set proteinsを含まない(Mascotソフト上で最上位に記載されたものだけを抽出した)Peptideファイルの2種類をご用意いたします。