講演タイトル
「細胞分裂を駆動するヒト中心体の新たな機能の発見」 ポスター🔗
講演者
畠 星治 博士(東京大学大学院薬学系研究科・薬学部 特任講師)
開催日時・場所
2025年7月22日(火) 15:00~16:30
京都大学 医学・生命科学総合研究棟(G棟)2階セミナー室B
要旨
私たちの身体を構成するすべての細胞は、既存の細胞が分裂をすることで生まれている。1つの細胞が成長し2つの娘細胞に分裂するまでの一連の過程、すなわち細胞周期は、サイクリン依存性キナーゼを中心とする精緻な制御ネットワークによって厳密に制御されている。この機構が細胞周期のさまざまな素過程を連続的かつ協調的に駆動することで、正確な細胞分裂が達成される。例えば分裂期では、この機構は、微小菅形成中心として機能する中心体に紡錘体を形成させて、複製させた染色体を2つの娘細胞へと均等に分配させる。興味深いことに、我々の未発表成果により、この中心体というオルガネラが、紡錘体形成という細胞周期の素過程を駆動するだけでなく、細胞分裂を達成するための新たな機能を持つことが見出されつつある。本セミナーでは、細胞周期の理解にパラダイムシフトをもたらしうる、この中心体の新たな機能についてご紹介する。
連絡先
統合生命科学専攻 遺伝機構学講座 細胞周期学分野
生命情報解析教育センター 【CeLiSIS】
青木 一洋(aoki.kazuhiro.6v@kyoto-u.ac.jp)