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「生命科学キャリアディベロップメント」が目指す大学院教育

 本イニシアティブは、「学生の主体性と国際性の涵養」を実現する大学院教育を確立します。そのための取り組み内容として、

  1. 大学院講義の充実
  2. 学生の短期・中期海外派遣事業
  3. 複数指導教員による研究・進路決定の支援体制
  4. 学生企画による研究討論会
  5. 学生と教員の共同作業としての大学院教育改革

を実施します。

大学院学生時代は、専門的な知識を磨くとともに、将来自分が進むべき道を主体的に決定する大事な時期です。

 進路の主体的な決定は、1) さまざまな分野の指導者、友人などと人的交流をおこなう、2) 生命科学の知識を活かして活躍できる多様な場の存在を知る、3) そのような場を実際に経験し自分の適性を確認する、を通じて行うことができます。以下、本イニシアティブによって、学生はどのようにしてこれらの経験を積むと期待されるかについて述べます。

1) 人的交流の活性化

 本研究科は、出身学部・大学院、卒業後の経歴などの点で多様な背景をもった教員を多数擁しています。一人の学生が、三名の複数教員によって指導を受けることで、学生は、異なる観点から研究を見通し、また、自分の将来について考える機会をもつものと期待されます。さらに、学生企画による研究討論会の開催は、研究科内外の異なる研究室に所属する学生が知り合う機会を与え、異分野・同世代の研究者ネットワークの形成に貢献するでしょう。

2) 生命科学研究者が活躍する多様な場を知る

 博士課程の選択科目である「生命科学コミュニケーション・生命倫理」では、生命科学を専門家以外の研究者、メディア、一般市民に正しく伝える技術と社会と密接な関係をもつ生命倫理学を実践的に学びます。また、同じく「生命科学キャリアパス」では、生命科学を学んだ後、アカデミック、企業、行政などで活躍している先輩をまねき、その経験談を聞くことで生命科学者としての将来をイメージします。これらの講義によって、学生は生命科学者として多様な進路があることを体感します。

3) 生命科学研究者が活躍する多様な場を経験する

 最先端の生命科学研究を実践することを希望する者はもちろん、生命科学に関係した多様な活動を志す者にとっても、英語による生命科学の実践的な発表・討論技術の習得は非常に重要です。特に、討論の場における演者と聴衆の共同作業として議論を発展させることは、一般的な我が国の教育では教えられないひとつの文化であり、生命科学者として成功するためには、是非ともこの能力を鍛えることが重要です。私たちは、博士課程選択講義の「生命科学英語」あるいは、学生を国際学会や海外研究室に派遣する事業「実戦的生命科学英語コミュニケーションプログラム」を通して、このような「国際的な科学者」としての基本能力の開発を目指します。

 一方、大学における研究活動に閉じこもったままでは、企業や行政における考え方、実践を経験することはできません。インターンシップを多数企画することで、学生が社会の「現場」で何が行われているのかを見聞する機会を与えます。

・実戦的生命科学英語コミュニケーションプログラム
・複数教員による指導体制
・3つのコースワーク:先端生命科学コース、生命文化学コース、科学政策・インキュベーションコース

学生と教員の共同作業としての大学院教育の改革

 大学院教育の良い点と悪い点は、それを受けている学生が最もよく知っているはずです。学生の実体験からくる建設的な意見なくして、大学院教育を改善することはできません。一方、学生は自分の経験を後輩のために活かす作業を通して、大学院同窓・同門としての一体感を得ることができるでしょう。私たちは、学生と教員が協力して大学院教育を改革することを目指します。