高次生命科学専攻

メカノセンシング生理学

研究概要

研究内容

生体組織は「力を感じて」機能する

メカノセンシング(機械受容)とは、細胞に伸展や液流などの機械的な力が作用した際に、特定の分子機構を介して細胞が検出することを意味します。体を構成するほとんどの臓器・組織はその機能や恒常性に関係する特徴的な機械的な要素(細胞の足場である組織の硬さや血液など液体の流れなど)に晒されていいます。「このような機械的な要素を生体組織が検出し、適切に応答することで生体組織はその機能を発現しているのではないか?」と想定されます。メカノセンシング生理学分野ではこの仮説を実験的に検証すべく、メカノセンサーチャネルPIEZOに着目し、PIEZO遺伝子改変マウスの解析や培養細胞やオルガノイド、組織に対する機械的な要素を操作した際の応答の解析を行っています。

主な研究項目

  1. PIEZOを発現する機械受容感覚神経の内臓への投射の解析およびその生理的な役割の解析 (特に哺乳類新生児の出生後の呼吸パターン成立に対する寄与の解明)
  2. PIEZOを介した機械受容が脳発生や脳機能へ果たす役割の解明
  3. 静脈やリンパ管の弁形成におけるPIEZOを介した機械受容が関わる分子メカニズムの解明(遺伝子改変マウスに加えて培養内皮細胞を用いた実験)

メンバー

野々村 恵子教授

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アクセス

吉田キャンパス 病院西構内 医生物学研究所2号館

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